★ビートルズ、ワンデイ・セッション・シリーズ、1964年!
★何テイクも録音を試みるビートルズのスタジオワークを聴け!
★「A Hard Day’s Night 」、「I’m A Loser」など現存する全テイク収録。
★【2nd Edition】お求めやすい通常盤でEternal Groovesから登場
1964年、ビートルズはサード・アルバム『ア・ハード・デイズ・ナイト』を発表。全曲がレノン&マッカートニーによるオリジナル曲で占められ、映画と共に大ヒットを記録。同年暮れには『ビートルズ・フォー・セール』もリリース。
アイドル的人気の世界的爆発の中、ボブ・ディランとの出会いなど、すでにアイドルから脱皮し、アーティストへの萌芽も感じられる時期です。
好評を博しているEternal Groovesのビートルズ、セッション音源集の第3弾は、そんな時期のレコーディング・セッションから収録されました。
まず年頭にパリのEMIスタジオで行った「キャント・バイ・ミー・ラブ」のセッション。公式版には聴けなかった、ジョンとジョージによる合いの手コーラスが鮮烈です。そして運命のサード・アルバム・セッションから、1964年4月16日の、アルバムタイトル曲「ア・ハード・デイズ・ナイト」が全9テイク、聴けます。
これが、このCDの最大のききもの。
あの「ジャ~ン」のイントロ一発を、ジョンのカウントを合図に、ギターアンプの残響音も手作業で試みる数々のテイク。失敗し中断したわずかの間にも、歌いまわしの練習を繰り返すポール。そんな場面が聴けるのはファンならば興奮もの。先日52年の時を経て公開されたドキュメント『ゲットバック』のような場面がマスターに残されているのです。
続く8月14日の「I’m A Loser」は、全7テイクを試みていて、ハーモニカをホルダーで首から下げ12弦アコギを弾いて歌うジョン。こちらも途中でストップするテイクこそ面白く、「オー、ソーリー」と言うジョンや、「アマァ、ルーザァアー!」と語尾をしゃくりあげる歌いまわしをする様子も楽しいセッション。
間奏でのポールの「ヘイ!」の掛け声も、緊張気味に演奏するバンドを鼓舞します。
聴きなれないフレーズに、公式テイクとの違いを確認し、ハッとする瞬間が楽しいのです。
余り評価の高くない「ホワット・ユーアー・ドゥーイング」ですが、ここでのテイク11は平歌でジョンがずっとハーモニーを付けていて、ブレイク部でもジョンのコーラスが残り、そのままポールと歌い続けるという超カッコいいアレンジ。その後には転調も仕込まれていて、大スイセンのテイク。
こちらが世に出ていたら評価も違っていたのではないでしょうか。
こんな風に様々なテイクがあふれ、確かに収録曲自体は少ないのですが、史上最高のロックバンドのスタジオワークを余すとこなく聴ける至福のCDではないでしょうか。
当時の状況、エピソード、曲目などの日本語ライナーノーツ。
Eternal Groovesより通常盤で登場。
★日本語ライナーノーツ。7,600字、8頁。
★日本著作権協会JASRAC許諾商品
★Getty Images Japanのライセンス写真使用ジャケ