★時系列で追うスタジオワーク、セッション音源集。シリーズ第9弾。
★いよいよ『マジカル・ミステリー・ツアー』へ。
★【2nd Edition】お求めやすい通常盤でEternal Groovesから登場!
好評のEternal Groovesのビートルズ、セッション音源集の第9弾は、いよいよ『マジカル・ミステリー・ツアー』へ。
1967年4月、名盤『サージェント・ペパーズ』の録音を終えてわずか4日後に、早くも次の新曲「マジカル・ミステリー・ツアー」のレコーディングに突入。
サイケデリックの時代。
その先頭を行くビートルズのスタジオワークを貴重テイクで徹底追跡します。
アルバム『サージェント・ペパーズ』のマスター完成のわずか4日後、まだ発売もされていないうちに次作のレコーディングが始まるなんて尋常じゃない。それほどまでにビートルズの、特にポールの創作意欲が爆発していたのだろう。
4月25日から始まった楽曲「マジカル・ミステリー・ツアー」の録音。「行く先もない不思議なバス旅行」のイメージで練られた曲想。
ベーシックトラックから、徐々にブラスセクションがダビングされ曲が完成していく。
バスの通過音やブレーキ音がダビングされているのは、当初からTV映像を意識して制作されたことを、うかがわせる。
5月に入るとアニメ映画『イエロー・サブマリン』用の録音も同時進行で始まり、忙しさに拍車がかかる。
それが理由かEMIスタジオを押さえられず、ストーンズの愛用したスタジオ、オリンピック・スタジオで「ベイビー・ユア・リッチマン」を録音したり、ジミヘンやザ・フーの根城であるド・レイン・リー・スタジオでジョージ作の「イッツ・オール・トゥ・マッチ」を録音している。
5月17日には風変わりな「ユー・ノウ・マイ・ネーム」の録音も始まるが、展開がめまぐるしくて結局まとまらずに、発表までは3年待たねばならなくなる曲だ。
さらに、6月25日には世界同時中継テレビ「アワ・ワールド」で新曲を発表するミッションが課せられていたが、ぎりぎりまで映画『イエロー・サブマリン』用の録音にかかっていたビートルズは、ようやく11日前になって、その新曲にとりかかる。それがジョンが書いてきた「愛こそはすべて」だ。ジョンが弾くハープシコードのベーシックトラックでは、イントロのフランス国歌はまだ無い。
いよいよ生中継当日。
ウォームアップでジョンが「She Loves You, Yeah Yeah Yeah」と歌うのが聴こえる。
あれはアドリブでなく、あらかじめ歌うと決めていたのだ。
そんな貴重音源に加え、修正なしの生放送バージョンの「愛こそはすべて」も収録されている。
サイケデリックとドラッグ・カルチャーの時代。
ロンドンには世界の先頭を走るビートルズがいた。
ここには『サージェント・ペパーズ』直後の4月25日から、6月25日までのスタジオ・セッション音源が収録されている。
このあと、8月にブライアン・エプスタインが急死し、ビートルズは自分達自身で、すべての運営をしていく決意を固めるのだ。
当時の状況、エピソード、曲目などの日本語ライナーノーツ。
Eternal Groovesより通常盤で登場。
★日本語ライナーノーツ。7,000字、8頁。
★日本著作権協会JASRAC許諾商品
★Getty Images Japanのライセンス写真使用ジャケ